らんちゅう飼育で使用している器具あると便利な器具等のご紹介です
熱帯魚(アロワナなど大型熱帯魚)の飼育もしているのでそちらとの共用品もあり全部をらんちゅう飼育のために買い揃えたわけではありませんが、使用している器具やあると便利なものなどを書き出してみました。
《濾過槽》
基本的にはエアーレーションと水換えによる水質の維持で飼育していますが、水量のわりに飼育匹数の多い水槽や、二歳、親魚などには補助的に濾過槽を使っています。濾過槽を使うことで水替えの間隔を多少延ばすことができるように思います。ただし、こまめにチェックしないとヘドロがたまりすぎて雑菌の発生も考えられるので注意が必要です。特に餌をたくさん与える時期は目詰まり要チェックです。写真は60cm水槽用上部フィルター。

《自作投げ込み式濾過槽》
市販の投げ込み式濾過槽をまねて自分で作ってみました。外部式の濾過槽に比べるとらんちゅうの遊泳スペースは少なくなりますが簡単な構造なので故障もなく、誰でもすぐに出来てとっても安上がりなのが魅力です。また自分で工夫して作ることも楽しみの一つとなります。ただしこちらの濾過槽も糞やえさの残りで目詰まりしやすいので注意しないと水質悪化の原因になってしまうこともあります。

《ろ材》
リング状の多孔質構造のものを主に使用しています。バクテリアによって水を浄化するためで、ゴミを濾し取るのが目的ではないのであまり細かいろ材ではなく、あえて大き目のものを使用しています。また、洗浄の際は、飼育水で軽くすすぐ程度にとどめろ過バクテリアまで洗い流さないようにしています。

《浄水器》
マーフィード社製のスタンダードタイプを使用しています。水道水中のカルキを中和するだけでなく、鉄錆なども一緒に除去できます。定期的にコットンフィルターとカーボンフィルターを交換します。

《貯水槽》
総水量1㌧。浄水器を通した水をいったんここに貯めてエアレーションしてから水換えに使います。舟の数が多くなってくると水替えを効率よく安定してするために貯水槽は必需品となります。中に水中ポンプが入っていてそのポンプでくみ出して舟に注水します。夏場はこの舟だけでは水が足りなくなることがあります。

《PHメーター》
PHは特に気を使っているというわけではありませんが、時々チェックするようにしています。写真のPHメーターは現在アロワナ水槽で使っているものでセンサーを水中に入れておくだけで24時間モニターで確認できます。

《PHメーター》
左の写真はセンサー部分を水中に入れてPHを測定するタイプ。持ち運び自由なので手軽に使えます。

《エアーポンプ》
水槽用の小さな機種だと舟の数が増えてくると何台も必要になる上意外と耐久性がないので大型のものを使ったほうが効率的、貯水槽の爆気やブラインシュリンプの孵化など分岐して使えば1台でかなりの数をまかなえます。少し余裕を持った大きさのものを買っておけば後から舟や水槽が増えたり、病気の魚ができて急遽隔離したいときなどもすぐに対処できます。

《水中ポンプ》
ホームセンターなどで売っている小型の水中ポンプ。排水の高低差が取れない場所や、風呂栓加工等排水用の加工がしてない舟の排水に使っています。排水量が少ないので大きな舟では時間がかかりますが、逆に力が弱い分稚魚の時などは使いやすいと思います。ポンプごと台所などで使うごみ取りのかご等にいれて使うと魚の吸い付き防止になります。

《水中ポンプ》
上の写真のものより大型のタイプ。貯水槽からの給水に使っています。汲み上げる水量が多く、高いところまで汲み上げられるので大型の舟や数多くの水替えをする場合、高い場所にある舟への給水などに重宝します。下に紹介する「風呂栓加工」をして排水しやすくして水中ポンプで給水するようになって水換えにかかる時間をかなり短縮できました。

《排水用ホース》
サイフォンで水を吸い出すホース。上記の水中ポンプと違って舟と排水溝に高低差が無いとなかなか水が出ないのでいらいらしますが、あまり水を捨てずに水底にたまった糞を排出するときなどは意外と使いやすいので、用途によって使い分けるようにしています。

《風呂栓加工》
トロ箱やFRP水槽などの底に穴を開け、左の写真の上段真ん中の金具を内側に、左の金具を外側にそれぞれパッキンをはさんで締め付ければ出来上がり。外側の金具の変わりにエンビのソケットを付ければ配管も出来て、水換えの能率アップが出来ます。

《デジタル水温計》
水温センサーを飼育水中に入れて温度の表示板を見やすい所におくだけでいつでも水温が確認でき便利です。デジタルの表示板に水がかからないようにしないと故障の原因になります。水温を簡単に確認できるので、餌の量を加減したり、水換えのときの水温合わせなどに便利です。

《フードタイマー》
時間と量をセットしておけば自動で餌を与えてくれるのでこまめに給餌が出来てとても便利です。反面頼りすぎると消化不良など魚の調子を崩してしまう可能性もあるので、魚を観察して少しでも調子が変な場合は使うのをやめています。

《ヒーター》
早めに産卵させたいときや越冬時に加温したいときには電子サーモとヒーターを使用するのが一般的です。
ヒーターはそのまま使用するとらんちゅうの鰭などが触れて火傷する事が心配なのでヒーターカバーを使っています。舟の水量やサーモの容量に合わせて選びましょう。又、春や秋の昼夜の水温差が大きいときには最低水温が下がり過ぎないように補助的に使っています。

《サーモスタット》
サーモスタットは写真のような電子サーモが便利です。電子サーモは機種により使用できるヒーターのW数や設定可能な温度が違いますので使用目的にあったものを選びましょう。最近は金魚の飼育を意識してか最低水温が5℃くらいまで低くできる機種がありますので冬の最低水温の調整等に便利です。


《網》
稚魚、黒子の選別時や水替え等で魚を掬いたいとき、ふんこし等数種類の網を用意しておくと便利です。写真右は主に選別の時に使うもので直径3cm~9cm。写真右は直径が約25cmあります

《キンラン》
人工の産卵藻。柔らかいので産卵によって親魚に傷が付くこともありませんし。洗浄することで何度も使用できるので経済的です。また、水草のように枯れて水質を悪化することもありません。
《保温槽付シュリンプふ化器》
アクリルで出来たシュリンプのふ化器です。Aの部分に水を入れヒーター、サーモスタットをセットします。Bの部分に塩水とシュリンプエッグを入れてエアレーションをして孵化させます。ふ化したシュリンプはCのバルブで排水して取り出せます。ふ化槽の容量は5リットルです。実際に使用するときは保温のため外側を発砲スチロールで囲み、上から照明を当てるようにするといいと思います。

《タイコ型水槽》
ガラスで出来た水槽。ブラインシュリンプを孵化させるのに使っています。この水槽をヒーターをセットした容器に入れて湯煎で間接的に温めて使用します。5リットル入りと10リットル入りを用意してあり、孵化させたいブラインシュリンプの量によって使い分けています。
《シュリンプ漉し器》
下の写真のように外枠と内枠があって、その間にシュリンプネットを挟み込んで使用するタイプ。このタイプならシュリンプネットが古くなり目詰まりしてもネットのみの交換で済み、枠はずっと使えるので経済的です。


《洗い桶》
直径45cm、深さ15cm。100円均一で買った物で水換えのときに古水をくみ出して置いたり、魚を入れておくのに使っています。ホーローの洗面器も持っていますがこちらのほうが軽くて大きさも手ごろで使いやすいです。そして何より価格が魅力。10枚ほど用意してあります。また桶同士がぶつかってもホーローのように大きな音もしないので早朝でも隣近所に迷惑になりません。

《丸ザル》
直径41cm。深さ14cm。こちらも上の洗い桶同様100円均一の物。黒仔の選別の時にこのザルを舟に浮かべてその中にらんちゅうを入れておきます。水の通りが良いので酸欠や温度の急上昇が防げます。特に黒仔の数が多いときには洗面器に一度にあげてしまうと酸欠になりやすいので重宝しています。ただし当然ですが網目をくぐってしまうような小さい時期には使えません。