簡易投げ込み式フィルターの製作工程です
今まで市販されているいろいろな投げ込み式のフィルターを使ってみましたが、フィルターの構造やろ過能力などの点でらんちゅう飼育には今ひとつという感じでした。そこで構造自体は簡単なので自作してみました。以下簡単に製作手順を説明します。
《用意した物》
○円形のタッパー(直径約30cm、深さ約15cm)
○プラスティック製のロート
○エアーストーン、エアーホース、エンビ管16mm
《穴あけ》
写真のようにタッパーの蓋の中心にエンビ管の通る大きさの穴。その周りに濾過槽内に水を通すための穴を開けます。この穴はろ材に均等に水が通るように平均に空けましょう。次にロートの下側(写真の)の周囲にも穴をあけます。この穴はろ材を通過した水をエアーの力で飼育水槽に戻すための物なのでこれも均等に空けましょう。最後にロート内にエアーホースを通す穴を1つ開けておきましょう。この穴はどこに開けても問題ないと思います。
《ロートを濾過槽内にセット》
ロートにエアーホースを通しエアーストーンを取り付けます。このときエアーホースは20~30cm位の長さにしてジョイントを付けておくとロ材の洗浄のときに便利です。ロートに継ぎ足したエンビ管はタッパーの深さより少し長いくらいに調節します。そして写真のようにロートをタッパーの中心にセットします。
《ろ材を入れる》
ろ材を入れます。今回は円筒形のろ材(シポラックスタイプ)を使用しました。蓋に開けた穴の1つからエアーホースを出して蓋をすれば出来上がり。後は実際に舟に沈めてエアーを通せばろ過の開始です。厳密にはバクテリアが繁殖して本格的に機能し始めます。
市販の投げ込み式フィルターはウールマットを使っている物が多くすぐに目詰まりする上に洗浄の際にかなりしつこく洗わないと汚れが落ちません。これではろ過バクテリアによる安定した生物ろ過は出来ません。そこで今回はあえて大き目のリング状のろ材を使いました。そしてタッパーの蓋に穴を開けることで飼育水の中間水を濾過槽に入れ濾過槽内への糞の進入を少なくしました。これは濾過槽は糞などを漉し取る物理ろ過よりもバクテリアによる生物ろ過を主にして糞などのごみは水替えなどの時に直接取り出してしまおうと考えたためです。こうすることでろ材の洗浄間隔が延びて安定したろ過が出来ます。また洗浄の際も蓋をしたまま濾過槽本体をゆすってから排水すればほとんどのごみが排出されバクテリアの減少も最低限ですむと思います。またこの構造だとタッパー本体には一切穴を開けていないので濾過槽を舟の外に取り出すときに濾過槽内の水がこぼれる事がなく、濾過槽内のごみを舟に戻してしまうこともありません。